翌朝9時、ミチコは意を決して昨日着信があった市役所住宅整備課に電話した。
電話の呼び出し音が鳴る途中、
「桜井さんじゃない、桜井さんじゃない、桜井さんじゃない…」
と呪文のように独り言。
そして、電話に出たのは幸いにも若い女性の声
「はい!住宅整備課、サクラ…」
と、ミチコは思わず
「えっ!あの~」
と言葉が出たところで
「住宅整備課、桜田ですけど」
と。
ミチコしばしの沈黙。次に出た言葉が「あ、あの~中村と申しますけど、桜井さんいますか?」
『…しまった。中西さんというところを桜井さんと言ってしまった』
ミチコは焦り、次の言葉が見つからない。
すると。
続く…。
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