もう1件の着信。簡単に電話することができなかった。

電話しようかどうしようか5分ほど考えた挙句、その電話番号をググってみた。

「やっぱり…」。

ミチコの心の声が漏れた。

ググったスマホの画面には「○○市役所住宅整備課」の表示。ミチコは自分の鼓動が、息づかいが速くなるのを感じた。

そう、思い出すのは、桜井さんの、いや桜井さんに似た住宅整備課課長中西の声。

それからしばらく考え、「あ~~、もう5時前だから電話番号したら失礼ね」と自分自身に言い聞かせ、電話は明日することにした。

その時、時間は4時30分。ミチコの頭は「抱きしめ~たい~~」と本物の桜井さんのハスキーボイスが支配していた。

続く…。

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