「はい!○○森林組合ですけど!」。

いかにも山男、いや熊を彷彿させるようなドスの効いた声がミチコの耳に響いた。

そう、以前相談に行った森林組合であった。

専門的な内容もあって、詳しくは会って話をするとのことだったが、地目が山林のものは全部を森林組合が買ってもいい、地目が山林以外のものは現場を見て判断するとかいう話であった。

「買ってもいい」の言葉に思わず「いくらで…」と聞こうとしたが、ミチコはその言葉を飲み込んだ。

ただ、新車を運転しながら、ミスチルを口ずさむ自分の姿が頭から離れずにいた。

続く…。

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