
「渡したいって…何を…?」とミチコは返す。
ただ、頭の中には福沢諭吉がヒラヒラと舞っていた。
「いやいや、いいから、姉ちゃんの口座教えてよ。ほんの気持ちだけどね」とユウイチは答える。
ミチコは自分の口座を教えてながら、福沢諭吉が頭の中に乱舞する。
いい大人なんだから野口英世ってことはないよね。
そう思いながら。その2日後、ATMで何気なく記帳したミチコは。
続く…。
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