ミチコは助手席のドアを開け、黒革のシートに腰掛けた。

そして「この車、なんていうの?」すると、ケンイチは「RAV4だけど…」と返す。

と、ミチコはニヤリとしながえら

「ラブホ~~、まぁいいわ。あんたもいい歳なんだから、ラブホでもなんでも。あっ、この席は彼女の指定席かしら♪」

と彼女いない歴3年のケンイチに対して嫌みっぽく言う。

「彼女いねぇし。それに車の名前がラブホなわけねーだろ。ラブフォー!アホか」

…と思わず

「アホか…」と母親に言うべきではない言葉が口から出てしまったことに

「ヤバい…怒られる…」

と思いながら視線をミチコに向ける。

続く…。

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