小説:お盆と家族と不動産と
第三十三話~カーナビ~

と、ミチコのその視線はある一点に向けられていた。 前方の運転席と助手席の間。9インチの大型モニター画面。 「何!何これ!テッ、テレビ?」 ミチコが言うと、 ケンイチは「アホか…」 がミチコの耳に届かなかった 安堵感を抱き […]

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第三十二話~ラブホ~

ミチコは助手席のドアを開け、黒革のシートに腰掛けた。 そして「この車、なんていうの?」すると、ケンイチは「RAV4だけど…」と返す。 と、ミチコはニヤリとしながえら 「ラブホ~~、まぁいいわ。あんたもいい歳なんだから、ラ […]

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第三十一話~息子の新車~

ミチコがそう言い切るのは、理由があった。 約半年前、ミチコが庭掃除をしていると、見慣れないピッカピカの白いSUV車がミチコの家にやってきた。 運転席のパワーウィンドウが下がり、そこにいたのはなんとケンイチ! ミチコがポカ […]

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第三十話~カーナビ~

「ナビ外せばいいわね!」 その一言で増田クンはニヤリとした。 そして、 「中村さ~ん。売ってお金入ったら車買おうってしてます。いやいいんです。いいんですよ。いいんですけど、ナビは確かにいらないです。中村さん、ナビでどこ行 […]

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第二十九話~税金~

「私、司法書士で、税理士じゃないんで、詳しいことは税理士と税務署で聞いてほしいんですけど。」 という前置きの後に増田クンは続けた 「中村さんの場合、長期譲渡になるんでザックリですけど20%の税金がかかるんです。」 とミチ […]

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第二十八話~言いにくいのですが~

次の日、司法書士の増田クンは何やら真剣な面持ちで 「あのー。これは専門外なんで、詳しくは私も知らない…。いや知っているんだけどあまり詳しくは言えないというか…。でも言っていた方がいいかなって思って」 と増田クンは手元のプ […]

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第二十七話~一人マスクの実用性~

「誰よ~~」と運転のために外した老眼鏡をまた着けた。それはケンイチからだった。 『増田大先生が会いたいってさ。言ってなかったことがあるってさ』『はーい』というLINEスタンプでケンイチに送り、ブルーハーツで上機嫌になった […]

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第二十六話~皮算用~

「この山とか家とか売れたら…兄弟で3等分するとして。 いや、私がんばっているだから少しぐらい多くもらってもいいわよね。 100万、いや200万ぐらいはもえらるわよね。…そうだ!車!車買おう!こんなにがんばっているんだから […]

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第二十五話~忘れたい~

「桜井さんゴメンねー」と言いながら、カーオーディオにブルーハーツのCDをイン。「気~が狂いそう!…」と甲本ヒロトのハードボイスが車内に響く。 ミチコはもちろんミスチル♡ラブ。桜井さん♡ラブ。 だけど、だけど、ハゲた桜井… […]

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第二十四話~CD~

市役所を出て車に乗り込んだミチコは、灼熱の車内を冷やすべくエアコンの風量をMAXに設定するや否や、助手席の収納をゴソゴソとあさり始めた。 「ミスチルじゃない、ミスチルじゃない、ミスチルじゃない…」と10枚はありそうなミス […]

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