すぐにケンイチからのLINE。
『司法書士増田 TEL090-××××…』
固定電話じゃなくてケータイ番号??
と思った矢先、続けざまにケンイチから
『オレの1コ下なんだけど、いろいろ詳しいし、いい人だから!』
それでもミチコはすぐに電話する気にはなれなかった。
だって、ケンイチの1コ下っていえばまだ37歳??。
しかも司法書士っていうのがイマイチわからない。
そして、ミチコは誰も住まぬ実家を出た。
ずっとずっと前、兄弟3人がやかましく駆け回った。
今はただセミの声がこだまする。
帰りは早かった。
ノロノロ運転ながらも、途中休憩することなく。そして頭の中は「シホウショシ…シホウショシ…司法書士…。増田…増田…。」
帰り着くや否や麦茶一杯を飲み干し、ミチコはググった。
「司法書士」
「司法書士 – ウィキペディア」が目についた。
開くと「司法書士とは、専門的な法律の知識に基づき、登記、供託、訴訟その他の…」
わけわからん。
それを閉じ、「司法書士」の検索ワードでスクロールすると、
「司法書士事務所増田健太郎」
おいおい屋号に自分のフルネームかい!
この若いの相当な自信家か!
と思いながらもページを開くと、ケンイチには似ても似つかない、
爽やかなイケメンスーツの男の子が。
続く…。
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